出雲市で「パラオ」と言えば、小さい頃の楽しい記憶を思い出す方は多いはず。
私も小学生の頃、子どもだけでバスに乗って映画を見に行ったこと、中高生の頃に土曜夜市へ行ったこと、たまり場としても利用(?)していたことなどを今でもはっきりと覚えています。青春の場所といえば言い過ぎでしょうか。
そのパラオ(協同組合出雲ショッピングセンター)が2月29日、自己破産を申請しました。負債総額は13億5600万円とのことです。
郊外型のスーパーやディスカウントストアが相次いで出店てきたことに加え、超大型店「ゆめタウン出雲」の進出が顧客の減少に拍車をかけたことは間違いないことでしょう。
「ゆめタウン出雲」の進出計画が明らかになってからは協同組合の方々とは何度となく意見交換と懇談を重ねました。議会で何度も出店問題を取り上げました。しかし、当時の市長は「共存共栄できる」と断言し、ついに出店にゴーサイン。保守系を中心に議員の多くもこれに同調しました。
今回「共存共栄」があり得ないことがこのような形で証明されてしまいました。とても残念です。今日、破産申請後はじめてパラオへ行き、組合の方からお話を伺うことができました。前市長や議会へ対する批判とともに今後の不安の声などが寄せられました。 それぞれの店舗は既に閉店、あるいは大幅割引で店じまいセール中、片付けに追われるなど、普段とは明らかに違う雰囲気で、慌ただしい中にも言いようのない寂しさが感じられました。
パラオの倒産は、今後の中心市街地のまちづくりに大きな影響を与えることが予想されます。行政当局にはその責任にふさわしい対応を求めます。
(写真・パラオの看板、屋上駐車場より)